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ドッグフードの酸化防止剤(クローブ抽出物)

クローブ抽出物は天然由来の酸化防止剤で、フトモモ科の植物チョウジノキの開花前の花の蕾、または葉、花から得られたオイゲノールを主成分としています。
抽出物はチョウジの蕾や葉、花からエタノールまたはアセトンで抽出する方法と、水蒸気蒸留によって得る方法があります。

ドッグフードでは酸化防止剤として利用されるよりも、どちらかというとハーブの薬効を得るためにクローブそのもの、あるいはクローブから抽出したオイルを利用していることが多いようです。

クローブを始めとした香辛料の酸化防止剤としての歴史

クローブは紀元前からインドや東南アジアで使用されてきた香辛料ですが、後にヨーロッパへと伝わり、6~7世紀ごろには貴族の間で珍重されるスパイスになりました。

クローブを始めとした香辛料は古くから肉料理の薬味として利用されてきた植物で、肉に含まれる油脂の酸化を抑え、肉の劣化を防ぐために利用されてきたという歴史があります。

香辛料が酸化防止に役立つとわかってきたのは比較的新しく、1930年代から研究が始められました。

1950年代には合成酸化防止剤であるBHA、BHTが登場し、一時、香辛料の酸化防止効果の研究は下火になりましたが、合成酸化防止剤の健康への悪影響が注目され始めてから再び研究が広く行われるようになれ、酸化防止剤としてクローブ抽出物も注目を集めるようになりました。

犬とクローブについて

酸化防止剤として注目を集めるようになったクローブ抽出物ですが、犬に与えた場合の影響についてははっきりとはわかっておらず、与えても問題がないと考える人もいれば、危険だと考える人もいます。

クローブの成分には駆虫効果があり、クローブの主成分であるオイゲノールはノミダニ避けの首輪などにも使用されているためこれが危険だと考えられていることもあれば、クローブには酸化防止作用や抗菌作用があることからドッグフードにも使用され、食べても問題がないと考えられることがあります。

クローブの主成分であるオイゲノールは毒性用量があり、大量に摂取すると血尿や嘔吐や下痢、めまいや動機などの症状があらわれることがある成分で、アレルギー症状を引き起こすこともあると言われています。

そのため犬によってはクローブとの相性が悪い可能性があり、クローブ配合フードを与える場合は犬の体調をしっかり観察して問題がないか確認するのがおすすめです。
異常が見られた時は動物病院で診断を受け、食事相談についても同時に行うようにしましょう。

クローブ抽出物について

クローブ抽出物の主成分であるオイゲノールはフェノール化合物と呼ばれる有機化合物で、ローリエやシナモンなどにも含まれています。
オイゲノールは酸化防止というよりは香水や食品の香りを良くする香料として利用されることが多い成分です。

クローブ抽出物の抗酸化作用・抗菌作用

クローブ抽出物の抗酸化活性は中程度と言われており、また強い作用はないですが抗菌作用もあることが知られています。

クローブは水の中に油の粒子が漂うO/W型(Oil in Water)の乳化した液体で、飛びぬけた抗酸化性を示すハーブです。
O/W型の乳化した食品には牛乳、アイスクリーム、マヨネーズなどがあります。

抗酸化性ではローズマリーに劣る?

クローブは、合成酸化防止剤をしのぐ抗酸化性能を持つセージやローズマリーと比較すると抗酸化作用には劣ることから、酸化防止剤としてはセージやローズマリーを中心に研究が進められてきたという経緯があります。

そのためドッグフードの酸化防止剤としてクローブ抽出物が使用されることはあまりなく、主にローズマリー抽出物が中心となって用いられています。

クローブ抽出物は他のハーブ抽出物より使用されることが少なく、犬に与えた場合の影響が不明な点も多いことから、与える場合は犬の体調をしっかりと観察して問題がないかよく確かめるようにしましょう。

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