ドッグフードの原産国(日本)
ドッグフードに表示されている原産国は、フード作りにおいて最終加工工程を行った国を指しており、具体的にはドライフードならエクストルーダーという機械を通して加熱成型を行った国、ウェットフードならレトルト殺菌を行った国が「原産国」として表示できるようになっています。そのため原産国が「日本」と表示されてあっても、必ずしも原材料がすべて国産だとは限らないため注意しましょう。
原産国が日本と表記されているドッグフードには、以下のような特徴があります。
トレーサビリティシステムで追跡しやすい
海外でもトレーサビリティシステムを確保して製造しているフードは多いですが、日本で作られているペットフードの場合、フード原材料の調達先や運搬業者・会社の所在地が日本にあることが多いため、ペットフードに何か問題が起こった場合、トレーサビリティシステムを利用して問題を追跡しやすく、かつスピーディーに問題が把握しやすいというメリットがあります。問題を素早く把握できると、それだけ被害を最小限に抑えやすく、被害に遭うペットの数も少なくすることができます。
ドッグフード製造会社に日本語で問い合わせできる
ドッグフードには加工の有無を問わず、さまざまな原材料が使用されています。中でも加工された食材が使用されている場合、そのひとつひとつがどの国のものなのか、どのようにして製造されているのか(加工食品製造途中で出る副産物なのか、それとも人間が食用にしている加工食品と同じものなのかなど)、調べるのは容易なことではありません。
ただし国産表示のフードの場合、製造会社に日本語で問い合わせしやすいため、よりたくさんの情報を入手しやすいというメリットがあります。
ひとつひとつの材料の原産地を問い合わせたり、また原材料の入手先を問い合わせたりなど、海外のフードメーカーに問い合わせるよりは比較的容易にできます。
ドッグフードについての情報が、口コミを含めて多い
日本で最も多く出回っているのが国産のペットフードです。ペットフード協会による「ペットフード流通量調査」によると、海外各国合わせた輸入フードの市場規模が全体量の50.1%だったのに対し、国産フードは49.9%となっています(※2015年度)。
そのため国産のドッグフードを主食として与えている家庭も多いことが推測されます。
毎食与えている飼い主さんが多いフードは、口コミを含めて、そのドッグフードに関する情報も多く得られるフードでもあります。
情報が多ければフードを与えた後に何か問題が起きた場合も気づきやすく、また犬の体調や体質に合ったフードも探しやすくなります。
さらに、購入者が多いフードは、獣医師も含め、ペットフードに詳しい専門家のところへも情報が集まるため、今与えているフードが犬に合っているかどうかや、特定の犬種で問題が発生していないかなど、詳しい情報を専門家に聞きやすいというメリットもあります。
国産と表記されているフードは必ずしも原材料全て国産とは限らず「国産だから安心」とは言い切れない点があります。
ただし様々な原材料を使用するペットフードだからこそ、国産フードならではの「情報量の多さ」は魅力のひとつと言えます。
より安心できるフードを、自分自身の目、耳、足を使ってしっかり確かめて選びたいという方には、より安心材料の多い国産フードがお勧めです。