ドッグフードの着色料(青色1号(ブリリアントブルーFCF))
青色1号はトリフェニルメタン系の色素で、日本を始め、アメリカや一部の国を除いたヨーロッパ地域など、多くの国で使用されている合成着色料です。青色1号の性質について
光、熱、食塩、酸化、還元のいずれにも強く安定性が高いことで知られています。アルカリ性の環境にも強いですが、アルカリ溶液に混ぜて加熱すると分解しやすいことが知られています。
また水やエタノール、グリセリンやプロピレングリコールには溶けるものの油脂には溶けないという特徴があります。
青色1号とその他着色料について
青色1号は単体ではなく、他の着色料と合わせて使用されることが多い添加物です。そのため青色1号自体は比較的安心できる着色料として知られていますが、青色1号を使用しているフードでは、他の着色料の安全性についても調べてみて、犬に与えてもいいフードかどうか調べるのがお勧めです。
青色1号と健康への影響
青色1号の類縁であるブリリアントブルーGは血液脳関門を通過する成分で、脊髄炎症を抑制する効果が見込めるという研究報告があります。この研究では目や皮膚が青く染まること以外の副作用がなかったとして現在注目されています。
青色1号は神経細胞の成長や行動発達に影響がある?
ただし一方で青色1号を親子二代のマウスに与え続けた実験では、青色1号が子どもマウスの行動発達に対していくつか影響を与えたことが観察されたという報告があります。また青色1号は神経細胞の成長をストップさせるという報告もあり、この現象は複数の添加物を組み合わせることによって影響が大きくなりやすかったとも言われています。
青色1号は他の着色料に比べて比較的安全だと考えられている着色料ですが、上記の通り、体への影響についてはまだまだわかっていないことが多いようです。
また人間に与える影響が不明である以上、犬に対して与える影響についてはもっと不明な点が多いということは覚えておきたい内容です。
犬の視覚と青色について
犬は赤色を識別することはできませんが、青と緑については人間と同じように見えており、黄色・紫色も判別できると言われています。ただし青色1号の着色料が、犬の食欲に対してどのような影響を持つのかは不明です。
犬と青色着色料について
ちなみに人間では青は食欲を減退させやすい色として有名で、ダイエット食などにも取り入れられることがある色です。犬にとって青色が食欲を減退させやすい色かどうかは不明ですが、人や犬が食べられる食材の中に青色をした食べものは少ないため、食欲を増進してくれる効果はあまりないかもしれません。
最近では単独の添加物による影響だけでなく、複数の添加物を同時にとることにより相互作用で健康に悪影響をもたらす可能性についても関心がもたれており、様々な研究が進められています。
ドッグフードにも様々な添加物が使用されているため、犬に与える必要性があまり感じられない添加物は避けるのが無難と言えます。
青色は犬にとって識別可能な色ではありますが、赤色着色料と同様に犬に与える意味について不明な点が多く、主に購入する人間のために添加されていると考えられる添加物です。
そのフードしか食べてくれないという場合は別ですが、なるべくなら不要な添加物は避けて犬にとってより良いと思えるフードを選んであげるようにしましょう。