手作りドッグフードのみで育てて良いか
犬を飼育していると、突発的な問題が降りかかることがあります。手作りドッグフードのみで犬を育てる場合、以下の問題をクリアできるよう環境を整える必要があります。
どんなときでも安定して犬に食事を与えられるよう、あらかじめ準備しておきましょう。
長期旅行、長期宿泊が必要なときにどうするか
犬と一緒に長期旅行をするとき、あるいは犬をドッグホテルや病院に預けなければならないとき、犬が手作りドッグフードしか食べてくれないと困ることがあります。宿泊先では犬のご飯を作れなかったり、またドッグホテルや病院では手作りドッグフードの管理・用意がむずかしかったりするからです。
そのため手作りドッグフードのみで犬を育てるなら、キッチン完備の宿泊先を選んで旅行したり、預けた手作りドッグフードをきちんと管理して与えてくれるドッグホテルや病院を選んだりする必要があります。
病気になったときにどうするか
犬が病気になったときは、食事で体調を管理しなくてはならないことがあります。お世話になっている動物病院に、犬の手作り食に詳しい栄養士がいて必要なレシピを提供してくれるならいいのですが、そうでなければ病気管理用の食事を自分で作らなければなりません。
最近ではドッグフードを手作りしている人のための栄養計算ソフトも販売されています。
手作り食のみで育てる場合は、病気になったときに上記ソフトを入手して栄養バランスを整えたり、またプロの栄養士に相談して食事療法用レシピを入手したりする必要があります。
手作り食で足りなくなりやすい栄養をどう補うか
犬と人間は食性がよく似ていると言われていますが、厳密には異なります。特に犬は人間よりも多くカルシウムを必要とします。
手作り食でその他足りなくなりやすい栄養素は、銅、鉄、亜鉛、ビタミンAやD、E、リボフラビンやビタミンB12です。
これらの栄養素を補うのに適している食材がレバーや、外皮部分にミネラルを豊富に含む小麦胚芽などですが、レバーは量が多すぎると逆に栄養が過剰になる恐れがあり、使用量には注意が必要です。
また絶対的に不足しがちなカルシウム源としては煮干し、卵殻などがありますが、これも与える量に注意が必要だったり、卵殻の場合はサルモネラ菌が付着している恐れがあるため加熱が必要だったりします。
手作り食のみで犬を育てる場合、上記食材を利用したり、またはサプリメントを利用したりして上手に栄養バランスを実現してあげなくてはなりません。
飼い主の金銭面、時間面に負担をかけないかどうか
手作りドッグフードは市販ドッグフードより、比較的お金がかかりやすく、かつ作るまでに時間が必要です。そのため手作りドッグフードに切り替える場合は金銭的な負担と、時間的な負担について、無理なく継続できるかどうかしっかり見極めなくてはなりません。
手作り食を始めても継続するのが難しいと感じた場合は、市販のドッグフードと組み合わせて手作り食を与えてみたり、おやつにドッグフードを与えてみたりして、いざというときにどちらでも食べられるようにしておくのがおすすめです。
また手作り食を始める場合は、栄養面についていつでも相談できる、犬の栄養士や獣医師などの専門家を見つけておくのも大事です。