ドッグフードの素材(グリーンピース)
国産のドッグフードでは主にウェットフードに彩りを添えるために使用されることが多いのが、グリーンピースです。ただしグリーンピースには取り入れるべき様々な栄養素が含まれているため、一部のプレミアムフードではメインの食材として使用されることもあります。
グリーンピースに含まれるビタミンについて
グリーンピースは未熟で青いさやえんどうの実だけを取り出した野菜で、さやも一緒に食べる「さやえんどう」と、成熟した豆である「えんどう豆」のちょうど中間に位置しています。旬は4~6月ごろで、この時期にとれるグリーンピースは栄養価も高く甘味が強いと言われています。
グリーンピースに含まれる栄養素の中で、さやえんどうやえんどう豆よりも多いものが、糖質や脂質の代謝に欠かせないビタミンB1とB2、抗酸化作用のあるビタミンCです。
ただしビタミンCについてはグリーンピースの加工方法によっても含有量が変わってきてしまい、生・ゆで・冷凍のグリーンピースならビタミンCが多く含まれていますが、水煮缶として加工されたグリーンピースにはビタミンCが含まれていません。
そのためドッグフードの原材料に使用されているグリーンピースが、どのような加工をされているかで得られるビタミンも変わってくることが考えられます。
またグリーンピースに含まれるその他のビタミンでは、体内でビタミンAに変わるカロテンが豊富です。
カロテンは油と一緒にとることで吸収しやすくなるため、グリーンピースを使用したフードに動物性食材やオイルが一緒に使用されているかもチェックするといいかもしれません。
グリーンピースに含まれるミネラルについて
ミネラルの中で、さやえんどうやえんどう豆より多く含まれているのがからだの発育に欠かせない亜鉛です 亜鉛は肉や魚などに多く含まれるミネラルで、野菜には比較的少ないミネラルです。ドッグフードの亜鉛供給源としても、グリーンピースは優れています。
グリーンピースに含まれる、その他の成分
グリーンピースに豊富に含まれている成分として、よく知られているのがグルタミン酸です。グルタミン酸はアミノ酸のひとつで、ナトリウム塩にすることで旨み調味料としても用いられている成分です。
そのためグリーンピースは旨みを引き出してくれる食材として様々な料理に使われることがあります。
ただしグルタミン酸自体は酸味があると言われる成分です。
犬は人間のように繊細な味覚を持っておらず、甘味や酸味には敏感に反応しますが塩辛い味には鈍感で、苦味には全く反応しないと言われています。
そのためグリーンピースの旨みよりは酸味に反応しやすいと考えられることから、入れることで食いつきが良くなるかどうかは不明な点もあります。
またグリーンピースは豆にアレルギーのある犬の場合、アレルギー症状を引き起こす可能性もあります。
グリーンピースは比較的よくウェットフードに使われている食材なので、与えた後の体調や犬の食いつき方などをよく観察しながら、犬と相性がいい食材かどうか確かめながら取り入れるようにしてみてください。