ドッグフードの着色料(青色2号(インジゴカルミン))
青色2号はインジゴイド系の食用色素で藍色に近い青色をしており、世界中で広く使用されている合成着色料です。青色2号の性質について
青色2号は光や熱に非常に弱いため使用範囲が非常に狭く、退色する恐れが高いことから通常、他の着色料と併用されることが多いという特徴があります。そのため青色としてよりも緑色や褐色、黒などの色味を出す着色料のひとつとして利用されることが多いようです。
また青色2号はクエン酸や酒石酸、アルカリ性の環境にも弱く不安定な性質があります。
水、グリセリン、プロピレングリコールには溶けますが、エタノールには溶けにくい性質があり、油脂には溶けないことが知られています。
青色2号の安全性について
青色2号は摂取してもほとんど吸収されず、一部吸収されても変化せずに尿から排出されると言われています。青色2号の犬への毒性について調べた試験では、試験途中に犬がウィルス感染によって亡くなってしまったため無作用量を決めることができなかったという報告があります。
ちなみにこの試験で亡くなった犬には青色2号を与えたことによる変化は認められなかったとされています。
青色2号は様々な分野で利用されている
青色2号は医療分野で内視鏡検査などに使用されることもあります。また酸化、還元、pHに反応しやすいことから実験や検査で使用する検出液として使用されることがあります。
犬と青色着色料について
犬は視覚が人間のように優れておらず、赤については灰色に近い色に見え、青と緑については人間と同じように見えており、また黄色や紫色も判別できると言われています。ただし犬にとって青色着色料が犬の食欲や健康にどのような影響を与えるのかははっきりとはわかっていません。
犬は食事の「匂い」を重要視する
人間は食べものを選ぶ上で、食べ物の鮮度や味を見極めるために視覚も重要視しますが、上記のように犬は色を識別する能力が低く、食事の色味に対して人間ほどには重要視していないと考えられています。犬が食べ物を選ぶ上で最も重要視する情報は、犬の五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)の中で最も高い能力をほこる嗅覚からの情報で、匂い>食感>味覚の順に反応しやすいと言われています。
そのため犬はフードを匂いの変化に警戒心を示すことがあり、安心できる匂いのフードしか口にしてくれないことがあります。
青色2号は毒性があまりないと考えられている着色料ですが、犬は上記のように食事の色味をあまり重要視しておらず、青色着色料はどちらかというとそれを購入する人間のために添加されていると考えられる添加物です。
また着色料の犬の健康への影響についてはわかっていないことも多く、与える意味もあまりないことから、着色料はできるだけ避けるのが無難と言えます。
着色料入りのフードしか食べてくれない場合は別ですが、なるべく様々なフードを試してみて、犬にとってより良いと思えるフードを探してみるようにしましょう。