ドッグフードの種類(栄養補助食)
総合栄養食だけでは補えない栄養素を補給できるものが「栄養補助食」として販売されているドッグフードです。大まかには以下のような種類のものがあります。
・ビタミン補給食
・カルシウム補給食
・エネルギー補給食
・アミノ酸補給食
・グルコサミン/コンドロイチン補給食
・コラーゲン/ヒアルロン酸補給食
・オリゴ糖/乳酸菌補給食
・オメガ3系の脂肪酸補給食
・健康食品・ハーブ補給食
栄養補助食は必ずしも与えなければならないフードではありませんが、犬種や体質・体調によっては総合栄養食にプラスして補ってあげた方がいい栄養素もあります。
また総合栄養食としての基準・規格には含まれておらず、犬にとって必要かどうかまだわかっていない栄養素もあります。
総合栄養食だけでは体調に不安や心配があるという場合は、犬の栄養に詳しい専門家の意見を聞きながら、上記のような栄養補助食も併用してみるとよいでしょう。
ただし中には総合栄養食に含まれている栄養素と重複するものもあるため、栄養バランスが偏らないよう注意が必要です。
それぞれの栄養補助食の特徴は以下の通りです。
ビタミン補給食
犬には体内で合成できるビタミンとできないビタミンがあります。そのため総合栄養食には食事から摂取しなくても犬が体内で十分に合成できるビタミンは、必須栄養素として添加されていないことがあります。
ただし病中・病後、加齢など、体内でビタミンを合成する能力が衰えたり、回復にあたって特定のビタミンを過剰に消費したりする時もあり、総合栄養食にプラスしてビタミンを補ってあげたい時もあります。
また食欲がなく規定量のフードを食べてくれず、栄養面が心配な時もあります。
ビタミン補給食は、そのような時のため、犬が体内で合成できるビタミン、もしくは体力が衰えた時に過剰に消費しやすいビタミン、または総合栄養食の基準と同じ量のビタミンなどがとれるよう栄養設計されているフードです。
カルシウム補給食
総合栄養食を与えている場合はミネラルバランスを崩す恐れがあるため、敢えて補給する必要はないですが、手作りで肉中心のリンの多い食事を犬に与えている場合、ミネラルのバランスをとるために別途カルシウムの補給が必要になることがあります。カルシウム補給食は、上記のような特別な食事を与えられている犬のため作られているフードです。
エネルギー補給食
成長期の子犬や病中・病後、産後の回復期、食欲がない時、消化が衰えている時などのために、少量で高いカロリーが摂取できるよう作られているフードです。弱っている時でも食べやすいよう、流動食のような液状のフードに仕上げられていたり、犬が舐めやすいようチューブ容器に入っていたりします。
アミノ酸補給食
タンパク質をアミノ酸レベルにまで分解してあり、成長期の子犬や病中・病後、産後の回復期、食欲がない時、消化が衰えている時などにも消化吸収しやすいよう設計されているフードです。グルコサミン/コンドロイチン補給食、コラーゲン/ヒアルロン酸補給食
皮膚や被毛、関節の健康維持のために作られている栄養補給食です。上記栄養素が実際に各部位の健康維持に役立つか、はっきりとわかっていないことも多いですが、犬の健康維持に関心の高い方に人気のある栄養補助食です。
オリゴ糖/乳酸菌補給食
腸内環境改善、または維持のために作られている栄養補助食です。別途、食物繊維が添加されていることもあります。
オメガ3系の脂肪酸補給食
皮膚や被毛の健康維持のため、もしくは手作り食や肉中心の食事など特別な食事を与えている犬のトッピング用食として設計されているフードです。オメガ3系とオメガ6系をバランスよく配合しているものもあります。
健康食品・ハーブ補給食
健康にいいと言われている食品やハーブを取り入れることができる補助食です。実際に何らかの効果が保証されているものばかりではないですが、犬の健康維持に関心の高い飼い主さんに人気があります。
栄養補助食は特別な食材を使用したり、特別な栄養素が添加されていたりするため、通常与えている総合栄養食よりも価格が高い傾向にあります。
必ずしも与えなければならないものではないですが、犬の体調や体質に心配がある時などは、犬の栄養に詳しい専門家の意見を取り入れながら、日々の食事に加えてみるとよいでしょう。