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ドッグフードの素材(馬(ホース))

人間が食べる馬肉としては生で食べる馬刺しが有名ですが、ドッグフードでも生食用の馬肉が販売されていたり、また加熱されたドライフードやウェットフードでも馬肉が使用されていたりすることがあります。

馬肉は生でも食べられる比較的安全な原材料ですが、生で食べるには適切な保管方法が必要となります。
特に馬肉の生食で注意が必要とされているのがザルコシスティス・フェアリー(寄生虫)による食中毒です。
これを防ぐためには、マイナス20度で48時間以上などの冷凍処理が必要とされています。

生食用ペットフードを購入する場合は必ず適切な冷凍処理が行われたフード、かつペットフード安全法の規格・基準を守って作られているフードの中から選ぶようにしましょう。

また馬肉は生でも食べられる安全な食肉として有名ですが、当然ながら馬肉自体に問題はなくても、加工する場所や方法が不適切で衛生的ではなかった場合、有害微生物原因の感染症を起こす懸念もあります。

微生物由来の感染症は加熱することで防ぐことができるため、馬肉の加工工程に心配がある場合は、中心部まで十分に加熱されたドライフードやウェットフードを選ぶようにしましょう。

その他、馬肉を使用したフードの特徴は以下の通りです。

馬肉に含まれている脂肪について

同じ大型の動物で食用として一般的な牛肉は、筋肉組織の間にも脂肪が沈着しやすく脂がよくのっているのが特徴ですが、馬肉の場合は筋肉の間に脂肪がつきにくく、また脂肪酸の中では不飽和脂肪酸が多いため酸化しやすいのが特徴と言われています。

ただし脂肪の多さは加工用の肉と馬刺し用の肉とで異なることがあり、加工用肉が2%程度なのに対し、馬刺し用では約16%程度ある場合があります。
馬刺し用の肉はさしの入った牛肉のように、見た目にわかりやすく脂肪が多くのっていますが、ドッグフード用の馬肉はさしの少ないものが多いため、後者の脂質量が含まれていると考えた方が良さそうです。

馬の脂肪の融点は30~43℃と低く体温で溶けやすいことが知られており、また不飽和脂肪酸を多く含むことから酸化に弱く長期的な安定性に欠けると言われています。
ただしドッグフードに使われる馬肉は加工用の赤身が多いと思われるため、さほど心配する必要はないでしょう。

馬肉に含まれるタンパク質、ビタミン、ミネラルについて

加工用の馬肉には約22%程度のタンパク質が含まれており、高タンパク質ながら上記の通り脂質が少ないため低カロリーの食材です。

またビタミンについてはビタミンB12、葉酸が豊富でビタミンEも多く含まれています。
ビタミンB12と葉酸は生命維持に重要なビタミンとされており、どちらとも貧血に効果的な栄養素だと言われています。

ミネラルでは鉄分が圧倒的に多く、牛、豚、鶏よりも豊富に含まれています。
鉄分は赤血球を作るために必要な栄養素です。

上記のように馬肉には血液に良いとされる栄養素が豊富なことから、疲労回復や貧血改善目的で食べられることが多い食肉です。

馬肉は高タンパク・低カロリーで魅力的な食材ですが、生肉を含めて様々なタイプのドッグフードが販売されているため、製造・販売会社が適正に馬肉を加工・販売しているかは慎重に確認する必要があります。
いずれにしても万が一のことを考えた場合、ペットフード安全法の基準・規格に則って製造・販売されているかどうかが重要となるため、フードそのものはもちろん製造・販売会社についても十分にチェックしてドッグフードを購入するようにしましょう。

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