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ドッグフードの着香料(ミート系フレーバー)

ミート系フレーバーには、クッキング(調理)フレーバーやエキス系フレーバー、酵素フレーバーなどがあります。

クッキング(調理)フレーバーは畜肉を加熱調理した時に出る香気成分を溶剤で抽出したり、スープを濃縮したりして得る香料です。
エキスは畜肉を加熱処理して溶剤で抽出したり、そのスープを濃縮したりして得る香料です。
酵素フレーバーは畜肉をタンパク分解酵素(プロテアーゼ)で分解して香料を得ています。

肉の加熱香気成分

肉の加熱香気成分には300種近い化合物が含まれており、酸やアルデヒド、エステルやエーテル、ピロール、アルコール、ケトンなど様々な成分が含まれています。

肉の特徴的な香気成分を成している単独の化合物などは見つかっておらず、多くの化合物の総合作用として肉のフレーバーができていると考えられています。
また上記の香気成分は加熱法によって生成量が異なることもわかっています。

香気成分に重要な水溶性エキスと脂質、メイラード反応

肉のフレーバーを作る上で重要なのが、肉の味に関わっているアミノ酸や糖、糖リン酸、イノシン酸および糖ペプチドなどの肉の水溶性エキスです。
これらは肉の香りの前駆物質として働くこともわかっており、これらを加熱することによってミートフレーバーが製造できます。

また肉に含まれる脂質も肉の香気成分を保つのに役立ち、また肉の香りの前駆物質としても働くため、脂質の加熱によってミートフレーバーが製造できることもあります。
さらにアミノ酸と糖とを加熱させた時に起こるメイラード反応も、肉の香気を作るために重要な反応だと言われており、メイラード反応がミート系フレーバーの重要な成分を作りだすと考えられています。

ミート系フレーバーの製造には水溶性エキスが役立つため、肉の加工食品製造途中で出る副産物が使用されることもあります。
例えばビーフフレーバーにはコーンビーフやボイルビーフ製造途中に出るドリップや、チキンフレーバーには鶏ガラなどが利用されることがあります。

着香料のその他の役割

着香料であるミート系フレーバーはフードに肉の香りづけをするだけでなく、その他の役割や効果も期待されており、具体的には以下のような効果があると考えられています。

・旨み増強効果......
ミート系フレーバーにはアミノ酸やペプチドなどの旨み物質が含まれているため、旨みを増してくれる効果があると言われています。
またミート系フレーバーは化学調味料とは異なり天然の原材料を使用しているため、化学調味料より味がまろやかで、濃厚でコクのある風味づけに役立つと考えられています。

・不快な臭いのマスキング効果......
アミノ酸を含むミート系フレーバーには不快な臭いを改善させるマスキング効果があると言われています。
特に大豆タンパクを使用する加工食品では独特の大豆臭と呼ばれる匂いが出やすく、人間用の加工食品でも大豆臭のマスキングにミート系フレーバーが利用されています。

ミート系フレーバーは犬が好みやすい香りで、また味も良くなる効果があるため、ミート系フレーバーが添加されていると犬の食いつきも良くなることが予想されます。

ただし食いつきが良いフードが必ずしも犬の体調や体質に合うとは限りません。
フレーバーが添加されているフードではより慎重に糞尿の様子や犬の体調をよく観察して、総合的に犬と相性がいいフードかどうか判断するようにしましょう。

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